輸入食材を考える その8_1
2013-10-13 12:23
クリケ歯科クリニック
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こんにちは。各地で台風26号の被害が甚大になっていますが、被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。

さて、今日は表題の通り、輸入食材についての続きです。

GM(遺伝子組み換え)食品は日本では1996年の8月に輸入が許可されました。扱われる製品は前回書いた通りです。
輸出相手はアメリカなどの農産物輸出企業です。たとえばその中の最大手、アメリカのモンサント社は農薬メーカーで、害虫が食べると死んでしまうタンパク質を作る遺伝子を、トウモロコシやジャガイモに組み込んだ種(たね)を作って輸出しています。

なので、よく使われる通常の除草剤の量を軽減出来るのと、モンサント社製の強力な除草剤である「ラウンドアップ」に耐性をもつ遺伝子も組み込まれているのがセールスポイントです。

ラウンドアップはその昔、ベトナム戦争で使われた「枯葉剤」が起源の、非常に強力な除草剤ですから、半端な普通の除草剤を使うよりもラウンドアップでほとんどを枯れさせ、耐性がある種を使用すれば効率がいいということで、種とラウンドアップをセット販売している他に、除草剤を撒いても枯れない大豆やナタネなども作っていて、それらを日本に売り込んできているのです。

でも、虫が食べると死んでしまうトウモロコシやジャガイモを、人間が食べても大丈夫なものなのでしょうか?
しかもセット販売しているなら、あの枯葉剤起源の除草剤を使用しているところも多いはず…

そこで日本政府は安全を保証する方法として、遺伝子を組み換える前の作物と組み換えた後の作物が同じならば安全とみなすという、【実質的同等性】という評価指針を作りました。次の四つの資料により判定します。

1、遺伝的素材に関する資料
2、広範囲な人の安全な食経験に関する資料
3、食品の構成成分等に関する資料
4、既存種と新品種の使用方法の相違に関する資料

つまり、「実質的同等性を資料で証明できれば安全」ということです。
慢性毒性実験や発ガン性実験や催(さい)奇形性(きけいせい)(奇形を生じさせる性質)実験をせず、書類審査だけというのです。
なんと簡易な方法でしょうか。
書類なんていくらでも、どうとでも好きに作れるのに現物は調べないなんて。
しかし、組み換えた作物に違いがあれば、従来通り必要に応じた試験を行うことになっています。

とはいうものの、里見氏の日本食品衛生協会に置いてある資料の調査によると、かなり無理のある基準で実際、構成するアミノ酸の数も違っていたようなのに同等性を認めているというのです。

最終認可までモンサント社と日本政府の間でもひと悶着あったようですが、結局モンサント社が修正書類を提出し、委員会から「今後こういうことのないように」との注意で一件落着となり、認可されたそうです。
しかし我々国民は、このことについて国から何も知らされていないのです。

…長くなるので今回はここまで。次回はこの続きで、例えばどのような食物がどのように使われているかなどを具体的に記していきましょう。

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