今日はいつも僕が読んているメールマガジンに、オメガ3系の油についての記述があったのでそれについてです。
僕が患者さんたちにいつもお話しているのがこの油のことなんですが、ここでちょっとおさらいです。
オメガ3脂肪酸は体内に入ると変換されてDHA等の脂肪酸になり、細胞を形成することから始まって、アレルギーを抑えるなどの抗炎症作用を持ち、
さらにうつ病の改善その他数々の役に立つ、人間にとってなくてはならない栄養素の一つです。
今回メールマガジンに載っていたのは、それらが多く含まれている魚を使用しての興味深い調査結果です。
*****************
「魚で肝臓がんリスク低下 脂肪酸の抗炎症作用か」
共同通信社 6月7日(木) 配信
青魚やウナギなどをよく食べる人は、あまり食べない人に比べて肝臓がんになるリスクが約4割低下するとの研究結果を、国立がん研究センターが7日発表した。
魚の油に含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)などの不飽和脂肪酸を多く取っているグループほどリスクが低下していた。
肝臓がんの多くはB型、C型肝炎ウイルスの感染による慢性肝炎を経て発症する。
同センターの沢田典絵(さわだ・のりえ)研究員は「DHAなどの不飽和脂肪酸には抗炎症作用があり、肝炎ががんに移行するのを抑えているのではないか」と話している。
調査は、岩手など9府県の45〜74歳の男女約9万人を、1995年から最長2008年まで追跡。
不飽和脂肪酸を多く含むサケ、マス、アジ、イワシ、サンマ、サバ、ウナギ、タイの8種類の合計の摂取量で五つのグループに分け、肝臓がんの発症との関係を調べた。
1日に食べる量が70・6グラム前後と最も多く食べるグループは、9・6グラム前後と最も少ないグループに比べ肝臓がんになるリスクが36%低かった。
DHAだけに着目すると、DHAを含む魚を最も多く食べるグループは最も少ないグループに比べ、44%低かった。
*********************
かなり衝撃的な内容だと思うのですが、皆さんはどう感じましたか?
どの魚も日本人には馴染みの深い魚ですよね。
ただし、ここでちょっと注意して欲しいのは、魚の種類によっては水銀等の重金属蓄積や養殖による環境ホルモン、抗生物質等の汚染については全く加味されていないことです。
さらに東北大震災以降の海洋汚染など、これらの汚染されたお魚も対象に入っていますので、もしこの目的で摂取する場合には、是非色々なことに気を付けてほしいと思います。
関連記事: