今回は「糖質」について。
「糖質」には「ブドウ糖(グルコース)」と「果糖(フルクトース)」の2種類があります。
「ブドウ糖」はパン、ご飯の主食類やお菓子などに含まれている『砂糖』や『炭水化物』で、これが胃腸で消化、吸収されブドウ糖に変わります。
血液中に流れ込んだブドウ糖は、膵臓(すいぞう)から出るインスリンによってエネルギーの発電所ともいうべきミトコンドリアに送られ、酸素と結びついてエネルギーとして燃え、私たちの体は活動出来るしくみになっています。
一方「果糖」は果物の糖分『果糖』だけを抽出したものです。
果物をまるごと食べれば、果糖もビタミンCも食物繊維なども摂れて、実に健康的な「糖質」です。
しかし、果物から果糖だけを抽出した、甘味料としての『果糖』はあまりお勧め出来ません。
果糖を飲料、食品で摂ると、ブドウ糖のように消化酵素で分解されずに胃腸から吸収されます。
このような吸収のされ方だとインスリンの手を借りることがなく、体温にすぐ反応するために、ブドウ糖の10倍以上の速さでタンパク質と結びつくことになります。
こうして多くのAGEs(エージーズ・蛋白糖化反応最終生成物)という物質を生成してしまうことになり、これが実にやっかいな問題を生み出しているのです。
というのもこのAGEsとは老化物質であり、これが増えれば当然老けるということになります。
この老化物質AGEsがする悪さは大きく分けて2つ。
1.タンパク質を劣化させる
2.機能性タンパク質の働きを停滞させる。
血管や筋肉は勿論、皮膚も髪も骨も全てがタンパク質で出来ています。
これらがAGEsに悪さされるようになると、外見がどんどん変化して老け込んでしまい、同時に血管や内臓の働きを低下させ、糖尿病などから合併症を起こさせたりもします。
このAGEsが生成されやすいのは血液中に糖質が多い時なので、糖質の摂り方を考える事が重要になります。
タンパク質をいい状態に保つことが、若々しさと健康を維持する秘訣です。
アンチエイジングを考える上で、糖質の管理は必要不可欠と言えるでしょう。
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