12月も半ば近くになり、皆さん忙しい日々を過ごしていらっしゃるかと思いますがお元気ですか??
かくいう僕もあれこれと仕事その他に追われて、ブログの方も少し間が開いてしまいました。
そうこうしているうちに僕が関心を持っている女子プロゴルフも森田プロが劇的な逃げ切りを見せ、一打差で横峰さくらプロの追撃を抑えました。今年後半の数試合は見ごたえがありましたね。来年も是非、今年のような白熱した試合を見せて欲しいものです。そして、応援している2名のプロも是非、上位争いに加わってもらいたいと思っています。
さて、年末に向けて古い資料の整理をしていたら、2007年のAERAに載っていた「子供に薬が効かない」という資料を見つけました。今年の始め、ブログで耐性菌について取り上げたのですが、まさにこれと関係するものです。
1990年代末から色々な種類の耐性菌が急増し、中でも髄膜炎や肺炎などの重傷感染症の原因菌である肺炎球菌は、以前はペニシリン系抗生物質が高い効果を上げていたそうですが、2000年には耐性菌の割合の方が、同じ系列の抗生物質が効く感受性菌を上回ってしまったそうです。
また、インフルエンザ菌も2002年には同じ結果となりました。さらに2004年には、複数の抗生物質が全く効かない強力な耐性菌が6割占めるようになり、2006年には軽度の耐性菌を含めると、耐性化率は8割を超え、現在では抗生物質が効かないケースが圧倒的に多くなっているそうです。
そして、超強力な抗生物質バンコマイシンですら耐性菌が検出されるようになってしまい、薬が効かない例が出てきているそうです。耐性菌がこうしてバンバンできてしまう背景には薬の乱用なども問題視されていますが、日本での抗生物質の使用量については今年2月のブログを参考にして下さい。
その資料を改めて見直していたら、日本小児学会のワーキンググループの調査結果が載っていました。約500名の医師に対し、風邪で小児科に来た患者さんに対しての抗生物質の処方状況を調べています。
最も多かったのは「風邪には抗生物質を必(95〜100%)出す」医師で、特に熱が有る場合には全体の37%が「必ず」と答えました。一方、2番目に多かったのは「ほとんど(0〜5%)出さない」という医師で9%だったそうです。
調査をしたK医師は調査報告の中で「同じ風邪の治療方針がこれだけ二極化するのは、抗生物質の処方が合理的な対応でないことがよく分かります。」と述べています。
このことからも今一度、風邪はウィルスが原因であって、ウイルスに対して抗生物質は効果がないということを再認識し、無駄に飲まないようにして行きたいものですね。
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