数日前には竜巻注意報が出たり、気温も上がったり下がったりで安定しませんが、
中国では外出禁止になるほどの大気汚染が発生し、連日マスコミ等でも大きな話題になっていますね。
熊本、山口の両県でも3月5日、大気汚染の原因になる微小粒子状物質「PM2.5」の県内1日平均観測値が、国の暫定指針(1日平均大気1立方メートル当たり70マイクログラム)を超えると予想し、県民に対し外出を控えるなどの注意喚起がなされました。
また、今年は黄砂が例年より多く、この黄砂に先ほどのPM2.5が付着して日本に飛来しています。
毎年話題になる黄砂は元来発がん性があることで知られていますが、その黄砂に先ほどの咳喘息や花粉症なども悪化させるPM2.5のPAH、NPAHや、硫酸塩エアロゾルも付着しているので、今年は例年より毒性が増しているのをご存じですか?
何の防御もせずにいると咳が出るようになり、肺や毛細血管が傷ついて、細菌などと一緒に体の中へ入り、粘膜から排除されない限り、全身に炎症が起きる黄砂症が進行していきます。
その黄砂症が更にPM2.5で症状が重くなるのではかなわない。皆さんしっかり防御しましょうね。
ではいかに防御するか?
これ、困ったことに、普通のマスクでは防御できないのです。対応出来るのはN95と表示されたマスク。
・PM2.5に有効なN95マスクとは?
N95マスクの「N」は耐油性がない(Not to resistant to oil)という意味です。
また95とは、0.3μm(マイクロメートル)以上の塩化ナトリウム(NaCl)結晶の捕集効率が95%以上という意味で、それ以上の捕集効率となると99や100という規格になります。
N95は、米国労働安全衛生局 ?(OSHA;Occupational Safety and Health Administration)が認定しているもので、このマスクなら2.5μm(PM2.5)の汚染物質も防げるそうです。
さてこのマスク、実はちょっと高価で、1枚100円〜数百円します。そして、気密性が高いので、してると相当息苦しくなります。僕は治療で金属を除去する時に時々使いますが、かなり苦しくなるのでずっとはしていられません。
いくつか違う種類のものを使ってみましたが、今は苦しくないよう、弁の付いた物を使用しています。
また、機密性が高い事から、使用可能時間が短いと言う難点があります。
だいたいどの種類も数時間程度しかもたないので不経済に思えるでしょうが、毒を吸い込むよりはずっとよいと思います。
とはいえ、何しろ目立つので、これを出先で着用するのには、ちょっと勇気が要りそうです(笑)
以前はネットや医療関係の会社などで買わなければならなかったりして、買いにくいものでしたが、最近ではコンビニにもラインナップされてきて、前よりはずっと買いやすくなっていますね。
毎日、使う必要は無いにしても、いざという時の為に1枚くらいは持ち歩いたほうが安心でしょう。
当クリニックでも取り扱っていますので、ご入り用な方はお申し出くださればお分けします。
僕は3.11 以降、バッグには必ず1枚は入れてあり、準備しています。
黄砂の時期が過ぎても花粉と共に暗躍し、花粉の時期が過ぎても、中国の方で根本解決してくれない限り、被害はずっと続きます。
皆さんくれぐれも防御を怠らないように気をつけて下さいね!!
参考までに各物質の大きさを下記へ記しておきます。
PM2.5 2.5μm以下
花粉 10〜100μm
細菌 0.5〜5μm
SARS 0.08〜0.18μm
鳥インフル
0.08〜0.12μm