年が明けてあれこれと行事が重なって日々追われているうちに、あっという間に2月になってしまいました。しかも気がついたらその2月ももう終わりで余計にびっくりです。なんでこんなに時間が経つのが早いのかと思うほど。学生時代はものすごく時間が経つの、遅く感じたんですけれどねぇ。
え?年を取っただけ?
それを言っちゃイケマセン(笑)
さて、インフルエンザもピークは去っているようですが、皆さんお元気でしょうか?
去年末には、僕も取材を受けたことで載せて頂いた釣部人裕氏の「油が決める健康革命」出版記念パーティーがありました。乃木坂の桂由美ブライダルサロンの2階で行われたパーティーには油の生産関係者、健康関係の仕事をなさっている方々、また、出版・メディア関係の方々など多くの方々が出席していて、彼の交友の広さには驚くばかりでした。
釣部氏が僕に取材したと言うことで、普段からオメガ3脂肪酸を勧めている僕に、なぜオリーブオイルを勧めないのか疑問に思う方も多いようです。なぜなのかは院内でその理由をかなりの時間を取ってお話ししているので、皆さんはよくご存じでしょう。
通常では、飲用・食用としてエクストラバージンオリーブオイルを摂ることをお勧めしますが、本当にこのエクストラバージンオリーブオイル、何も問題はないのでしょうか?
最初はこのオイルについての疑問は何もなかったので、その頃はお勧めしたりしていました。しかし色々調べていくうちに実は問題大有りで、とうてい皆様にお勧め出来るようなものではないことが判ったのです。
では、いったい何が問題だったのでしょうか?
国際オリーブオイル協会は、バージンオリーブオイルは「オリーブの実だけを原料とし、化学的な方法、高熱での処理を行わず、ほかの性質の油を一切含んではいないもの」と定義しています。さらにその品質により4階級に分類されています。
「オリーブオイル」とだけ表示されているものは風味に問題があり、食用に出来ないバージンオリーブオイルを化学物質などで脱臭、脱色、脱酸などの処理をして精製し、酸度を0.3%以下にした精製オリーブオイルにバージンオリーブオイルなどを酸度1%以下までブレンドしたものです。
「エクストラバージンオリーブオイル」はオリーブの実だけを原料にし、化学溶剤を使っての抽出や高熱での処理をせず、さらに他のオイルを一切含まず、風味や香りは協会で認められたテイスターによって良好とされ、酸度0.8%以下のものをいいます。
ではエクストラバージンオリーブオイルであれば、安心なのでしょうか?
いやいや、オリーブの木は、花が咲く時期に「孔雀(クジャク)の目病」という病気に罹ることがあります。有機栽培でも「ボルドー」という農薬は認められていて、これは銅の化合物の殺菌剤ですが、当たり前に使うものと認識されています。つまり有機栽培でも農薬はしっかり使うのです。
また、「エクストラバージンオリーブオイル」でも、最終的にビン詰めされた国が原産国となりますので、たとえばイタリア産と表示されていても、他国産の可能性もあるのです。
さらに言えば、品質を均一にし、大量生産するためにブレンドしているエクストラバージンオリーブオイルも多くあるのです。
一方で、単一農場で栽培し収穫されたオリーブの実だけを原料としているものを「シングルエステート」と言いますが、混じりけがなく単一で新鮮…そうなればもうこれが一番安全なのは言うまではありませんね。
海外でさえシングルエステートは希少であり、そうそうありません。
では日本ではどうなのでしょう?
日本における油の規格は、農林水産省が定めるJAS法のみで、 エキストラバージンに関する規制はありません。
「え?」と思ったそこのあなた、そうなんですよ、日本では規制がないのです。
なので、 業者から言われるがままに「エキストラバージン」として扱っているのが現状なのです。
自己申告制なのですから、中身が実際どうかなんて誰も調べません。国際オリーブオイル協会の規定とは全くかけ離れた内容物であったとしても、「エキストラバージン」というラベルが貼られるのです。そのため、ラベルから「本物」を見極めるのは不可能と言えるでしょう。
さてここまで書いただけだと、皆さんをがっかりさせるだけになってしまうので、次回はさらにとっておきの情報を公開することにしましょう。