日中は暖かい日もまだあるものの、朝晩はだいぶ風が冷たくなってきましたがいかがお過ごしですか。
さて、今日は皆さんの大好きなポテトチップスなどのスナック菓子に含まれる発ガン性化学物質、アクリルアミドについてお話ししましょう。
この物質は、炭水化物を多く含む原材料を120度以上の高温で揚げたり、焼いたりすると発生する化学物質で、内閣府食品安全委員会も、次世代にも影響が及ぶ「遺伝毒性をもつ発がん物質」との評価案を発表したものです。
アクリルアミドは10年ほど前から海外で発がん性が確認されており、日本よりも遥か前から注意が呼び掛けられていた物質です。
国際がん研究機関(IARC)の発ガン性分類では5段階に分類される、上位2位のグループ2A【おそらく発ガン性がある】に位置付けられ、主にポテトチップスやフライドポテト、ビスケットなどに多く含まれるものであり、焦げると含有量が増える傾向があります。
ということはつまり、焦げるほどに焼かれたパンや、やはり焼いたり揚げたりすることが多いジャガイモ料理には、大量のアクリルアミドが含まれているということです。アクリルアミドは揚げたり、焼いたりすると発生するため、逆に煮込み料理などでは発生しないと言われています。なので、カレーやシチューのような料理は大丈夫。
このように、アクリルアミドは家庭内の調理でも発生するため、欧州食品安全機関(EFSA)は「揚げ物は揚げ過ぎず、トーストは焦がさず軽いキツネ色に焼く程度に」等と注意を呼び掛けています。
皆さんも料理をするときは、アクリルアミドに気をつけるようにしてくださいね。
過去、厚労省は2002年10月31日に、農林水産省は2013年12月3日、食品関連事業者向けに「食品中のアクリルアミドを低減するための指針」を発表しました。2005年には国際連合食糧農業機関(FAO)とWHOからなる合同委員会が「食品中のアクリルアミドは健康に害を与える恐れがあり、含有量を減らすべき」という勧告も出しています。
そして今回の発表ですが、なぜか、マスコミ発表が少なすぎる気がするのは僕だけでしょうか。
ちなみに、ファストフード店のフライドポテトに含まれるアクリルアミドの濃度は基準の約100倍、ポテトチップス1袋にいたっては、基準の500倍近いアクリルアミドが含まれていたといいます。しかし、僕も大好きな「かりんとう」も負けず劣らずの含有量ですし、実はコーヒーにも、少ないですが含まれています。
何事も過ぎたるは、なのでコーヒーの効能も色々ありますし、コーヒーの場合は飲み過ぎないようにし、パンもきつね色まで、ポテチやフライドポテトなどは……出来るだけ食べないという方向で行くのがよろしいかと思います。
ただ、忘年会シーズンでもあるし、食卓に並ぶ機会が多いですから、そう言うときはちょっとだけ、にしましょうね。